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TOEFL Vocabulary対応(210時間08分42秒)

Summary

  • 合計時間は210時間08分42秒.最も時間をかけたのはAnkiによる単語テスト(約180時間)
  • 2020年6月13日のTOEFL本番に向け合計作業時間が増加し,それ以降は緩やかに減少
  • AnkiConnectでAnkiへの単語登録作業を効率化し,TOEFL頻出単語3800語をひたすら反復学習

概要

TOEFL iBTの演習問題では,しばしば語彙力がないと太刀打ちできない問題が出題されました. 危機感を覚えた私は,TOEFL対策の中でも特にVocabulary対策に力を入れました.

Note

例えば, Listening問題でPaleolithic(旧石器時代)が聴き取れないと厳しい問題が出たり, Speaking問題でPerennial plant(多年生植物)が聴き取れないと厳しい問題が出たりしました.

【CD3枚付】TOEFLテスト英単語3800 4訂版 (TOEFL(R)大戦略) に登場する覚えづらい単語を,フラッシュカードアプリAnkiで覚えました. 手作業で単語を登録するのが辛かったので,AnkiConnectというプラグインを使い,英単語の意味・音声ファイル・例文を自動で登録するコマンドラインツールを作成しました. 特に覚えづらい単語は,紙に書き出して部屋中に貼りました.

TOEFL受験後も,念の為Ankiによる単語テストは継続しました.

作業時間の分析

作業時間の推移

2019年12月2日に着手し,2021年4月14日に完了しました. 2020年2月13日以降,Ankiの単語テストを(よっぽど具合が悪い時を除き)毎日実施しました. TOEFL受験日である2020年6月13日に向け徐々に作業時間が長くなり,それ以降は緩やかに減少しました.

作業時間のピークは下記の理由に拠るものです:

  • 2020年5月12日:Ankiを解きまくり,かつおむつ単語帳を試験導入
  • 2020年5月27日:Ankiを解きまくり,かつ難しい単語を書き出した

詳細は後述します.

作業時間の内訳

参考書で英単語を暗記する(11時間19分50秒)では,赤シートを使って【CD3枚付】TOEFLテスト英単語3800 4訂版 (TOEFL(R)大戦略) を前から順番に暗記しました. 2019年12月から作業を開始し,2020年2月にAnkiを使い始めるまで続けました.

Ankiを解く(179時間48分35秒)では, フラッシュカードアプリAnkiを使って,毎日単語テストを行いました. TOEFL受験後も語彙力維持のため継続したため,合計時間が非常に大きくなりました. 2020年2月に開始し,現在まで継続しています. 2020年6月に向けて大幅に作業時間が増加しましたが,それ以降は徐々に減少しました.

Ankiに単語を登録する(6時間33分14秒)では, Ankiに【CD3枚付】TOEFLテスト英単語3800 4訂版 (TOEFL(R)大戦略) の単語や,受験勉強中に出会った単語を登録しました. 最初の数時間は手作業で登録していましたが,自動登録ツール作成後はそれを用いて効率的に作業を進めました. 2020年4月に開始し,2020年5月までまとまった時間を作業に費しました. 2020年10月にも作業が発生しました.

Anki自動登録ツールを作成する(4時間18分17秒)では, AnkiのプラグインであるAnkiConnectを使って,コマンド一つで単語を登録できるツールを自作しました. このツールができたことで,単語の登録作業が劇的に効率化されました. 2020年4月に集中的に作業しました.

おむつ単語帳に単語を追加する(1時間12分37秒)では, Ankiでどうしても覚えられない単語に対応するため息子のおむつを利用しました(疲れていたんだと思います). 2020年5月に集中的に作業しました.

難しい単語を書き出す(6時間56分09秒)では, 大学受験時代を思い出し,難しい単語を紙に書き出して,部屋中に貼り出しました. 古典的ですが,効果はありました. 2020年5月から6月にかけて作業が発生しました.

全体の流れをまとめると,下記のようになります.

  • 2019年12月:参考書による3800単語の暗記を開始
  • 2020年2月:Ankiを用いた暗記に緩やかにシフト
  • 2020年4月:Anki自動登録ツールを作成し効率化
  • 2020年7月:以降,Ankiを黙々と継続

以下,それぞれの作業の詳細を示します.

各作業の詳細

参考書で英単語を暗記する(11時間19分50秒)

まずはじめに,【CD3枚付】TOEFLテスト英単語3800 4訂版 (TOEFL(R)大戦略) (以下,参考書と呼びます)で英単語の暗記を開始しました.

参考書では3800単語が下記のようにレベル分けされており:

  1. TOEFL iBT 61点前後までの単語(956語)
  2. TOEFL iBT 80点前後までの単語(882語)
  3. TOEFL iBT 100点前後までの単語(1024語)
  4. TOEFL iBT 105点を超える単語(938語)

私の場合は,レベル1は7割,レベル2は5割の単語は既知でしたが,レベル3以上はほぼすべて初見でした.

2019年12月2日から2020年2月12日まで,隙間時間を見つけて,付属の赤シートを使ってひたすら暗記しました. 並行して実施した ETS, The Official Guide to the TOEFL Test Fifth Edition の演習問題では,実際にこれらの単語を頻繁に見かけたため,強い手応えを感じました.

しかし,レベル2の単語をあらかた覚えた段階で,自分がページ内の位置をヒントに意味を覚えてしまっていることに気づきました. 3800単語の選定自体は素晴らしいことはわかっていたため, 紙媒体以外で暗記する方法を模索し始めました.

Ankiを解く(179時間48分35秒)

Ankiとは,暗記のために作成されたフラッシュカードアプリです. 単語帳のように,表面と裏面に自由に覚えたいものを記入できます. 私は,表面に英単語と発音(音声ファイル付き),裏面に意味と例文と似た発音・意味の単語を記入して使っていました. Ankiが素晴らしいのは,独自のアルゴリズムに従って,ちょうど忘れた頃に復習カードを出題してくれる点です.

2020年2月12日から2020年4月2日まで,AnkiWebで公開されているTOEFL対策用のデッキをひたすら解きました.

2020年4月3日以降,参考書から登録した単語をAnkiで解き始めました. 2020年4月11日にAnki自動登録ツール(後述)が完成したため,2020年4月13日からAnkiに割く時間が増加しました. TOEFL受験までに3800語を一通りテストしておきたかったので,「一日あたりの新規カード出題枚数の上限」を200に設定していました.

点ではなく線で暗記するため,間違えたカードに対して,必ず裏面に付加情報を追加するようにしました. 例えばdeliberation(熟考,熟慮,思案,…)を回答できなかった場合は,裏面に

  • 似た意味の単語:apprehension(気遣い,心配,懸念,…)
  • 似た綴りの単語:delinquency(過失,犯罪,非行,…)

を追加しました.

Ankiのテストに加え,カードの編集まで行っていたため,たくさんの時間を費やすことになりました. 作業時間の推移としては,日によってばらつきはありながら徐々に増加を続け,TOEFL受験の2日前である2020年6月11日にピークを迎えました.

Note

TOEFL受験当日付近の動きは,その他のTOEFL対応をご参照ください

TOEFL受験以降は,一日あたりの新規カード数の上限を10に変更し,意図的にAnkiに割く時間を減らしました. 現在まで,毎日10分程度Ankiを解く時間を設けています.

Ankiに単語を登録する(6時間33分14秒)

2020年4月3日から,参考書で間違えた単語をAnkiに追加していきました. しかし,2020年4月9日ごろから,手作業での追加に限界を感じ始めました. 何より手間がかかったのは,音声ファイルをカードに設定することでした. TOEFLのListeningでその単語を聴き取れなければ意味がないと感じていたため,音声ファイルの登録は絶対に必要でした. このような経緯で,Ankiへの自動単語登録ツール(後述)の作成を決意しました.

2020年4月11日に完成したツールを使って,2020年4月12日から単語登録の効率が圧倒的に向上しました. 2020年4月18日までの一週間で,参考書に登場した単語のうち,苦手な単語の全てをAnkiに登録できました.. 2020年5月1日,2020年5月18日,2020年10月19日に,TOEFL勉強中に出会った単語をAnkiに登録しました.

Note

都度登録していたので,グラフ上に反映されていない作業時間もいくらかあると思います.

Anki自動登録ツールを作成する(4時間18分17秒)

手作業で英単語を登録することに限界を感じた私は, AnkiConnectを使って,任意の英単語を自動登録するコマンドラインツールを作りました. AnkiConnectとは,Ankiに対してHTTP API経由で操作を可能にするプラグインです.

Note

リスペクトを込めて,このツールをAnkipanと名付けました.

Ankipanは下記のように使います.

ankipan {Ankiに登録したい単語}

このようにコマンドを打つと,上記の単語の意味,発音記号,音声ファイル,例文を某Web辞典から取得し,次のようなカードをAnkiに登録します.

  • 表面
    • 英単語(例:expedient)
    • 発音記号(例:/ekspíːdiənt/, /ɪˈkspi:di:ʌnt/ )
    • 音声ファイル
  • 裏面
    • 意味(例:好都合で,得策で,…)
    • 例文

2020年4月9日から2020年4月11日までかけて作成しました.

Note

某Web辞典への負荷を考慮し,Ankipanは私的利用にとどめ,ソースコードを公開する予定はありません.

おむつ単語帳に単語を追加する(1時間12分37秒)

私も若くないですし,どうしても覚えられない英単語がいくつかありました. そこで試しに,息子のおむつを単語帳として使ってみることにしました.

  • 表面:英単語
  • 裏面:意味

上記のように作成したカード(おむつ)をおむつストックにランダムに忍ばせておき,おむつ替えの際にテストしました. 効果は絶大で,おむつ単語帳に登録した英単語は全て覚えられました.

Note

例えば,hostage(人質)と書かれたおむつを履く息子を忘れるはずがありません.

ただ,倫理的な問題をクリアできる気がしなかったので,2020年5月12日だけの試験導入となりました.

難しい単語を書き出す(6時間56分09秒)

Ankiだけでは覚えられない単語は,古典的ですが,A4のコピー用紙に書き出して部屋中に貼りました. 例えば.トイレに居るときや,台所でお湯を沸かしているときに,目につくようにしました.

2020年5月13日,初めて英単語を書き出しました. それ以降,2020年6月13日まで,隙間時間を見つけてはこの作業を進めました. 合計で200単語(20単語 x 10枚)程を書き出した記憶があります.

書き出す際には,綴りが似た単語をまとめるように心がけました. 例えば,私はexpeで始まる単語の暗記が苦手だったのですが,

  • expedient:好都合で,得策で,…
  • expedite:はかどらせる,促進する,…
  • expedition:遠征,…
  • expeditiously:急速に,…
  • expel:(…を)追い出す,,…
  • expendable:消費される,消耗用の ,…
  • expenditure:支出,消費,…

等をまとめて1枚の紙に書き出しました.